三股から蝶ヶ岳、常念岳へと周回コース。絶好の星空と共に。

久しぶりの山行記録。北アルプスを眺める蝶ヶ岳〜常念岳の稜線に行ってきました。予想通りの晴天に予想以上の夜空のおまけ付き。三連休ということもあり、蝶ヶ岳ヒュッテは満員御礼、テント場もぎっしりの賑やかな山行となりました。

新宿7時発のあずさで松本へ

すっかりお馴染みになった7時発のあずさ。三股登山口からスタートするのは、11時位になります。ちなみに、三股駐車場近辺で土砂崩れがあり、車は1km弱手前までしか行くことができません(南安タクシー:三股林道崩落による入下山情報)。登山口は晴れているものの、山は雲に覆われています。約7kmの山行がここから始まります。

程なくして「ゴジラみたいな木」に到着。まだまだ序盤、先に進んでいきます。三股から蝶ヶ岳はコースもしっかり整備されていて非常に歩きやすいです。標高差が1,459mと結構登らないといけませんが、塔ノ岳の標高が1,491mなので、ちょうど似た感じですね。

途中、なにやら透明の花をみつけつつ(ギンリョウソウ)歩きますが、ずっと樹林帯が続くので眺望はありません。

なんとか15:30に蝶ヶ岳ヒュッテ到着

山行計画の際、テント泊で2泊にして横尾に抜けていくという欲張りプランも考えたのですが、3連休フルに使うのも体力的にキツイのでテント泊は諦めて蝶ヶ岳ヒュッテにしました。それは結果オーライで、もしテント泊で11時発だと到底この時間は無理でしたね。テント装備を担ぐなら早朝スタートできるように計画しないといけませんね。

ヒュッテ泊もほぼ定員でしたが、テント場もご覧の通り、ひしめき合っています。夕食(食堂)は4回転してたのではないでしょうか?我々は3回転目の18:30〜だったので、それまで結構ゆっくりできました。ヒュッテから数百メー取りの蝶ヶ岳山頂をブラブラと。



夜になると雲はすっかり消え、満点の星。

夕食を済ませ、寝支度をしていると何やら外がザワついています。「わぁ、星きれぃ」と、口々に騒いでいます。冬のテン泊だと確実にそのまま寝入るところですが、では、見に出てみるか、と腰を上げると確かに空は満天の星。目が慣れるにしたがって、星空というより宇宙が見えているような気さえしてきます。

いやはやここまで星が見えるのも、晴れというだけではなく2,000を超える標高のなせる技かもしれません。興奮冷めやまぬまま消灯時間が過ぎ、すっかり目が冴えてしまうのでした。

翌朝はその調子のまま、ピーカンスタート。

翌日は蝶ヶ岳ヒュッテを4:00に出発し、蝶槍、常念岳、そして前常念岳から三股へと下っていく12.6kmの行程です。結構アップダウンがあります。


特に、常念岳から前常念岳までの下りは岩が大きく上に、ザレている箇所もあり歩きにくいです。

まずは、蝶槍へ向かいながら日の出を待ちます

さすが夏ですね。すでに薄っすら明るいです。日の出は4:30頃、出発の準備をする人、日の出を待つ人、ヒュッテ前はすでに賑わいを見せています。

蝶ヶ岳三角点あたりで朝日を迎え、あれやこれやと撮影大会。5:20頃に蝶槍を出、常念へと向かいます。

結構下って登り返して、その先にそびえ立つ常念岳

先のグラフの通り、超槍から結構下ります。どんどん下った後の登り返しが結構堪えます。

2,592ピーク辺りから見る常念岳はすぐに手が届きそうに見えるも、ここからがまた遠い。またこのピークを下っていきます。

常念岳の麓から

ようやく常念岳の麓にたどり着きました。この稜線のために来たと言っても過言ではありませんね。



だいぶ近づいてきた〜。というのは勘違い

パッと見、だいぶ近づいてきたな〜と感じるんですが、実はこの下の写真のスケール感。登れど登れど、なかなか頂上にたどり着きません。

ちなみに上から見下ろすとこのような感じです。高度感はありませんが、よじ登っていくタイプの岩場で大腿筋に堪えます。



いよいよ登頂。やはり2日目はツラい!

蝶槍を下り始めたのが5:20、常念岳に到着したのは8:20と、約3時間のアップダウンではあるが2日目とあって最後の岩場はなかなかの追い討ちでした。が、ようやく常念岳登頂。前回の表銀座経由の際は天気が悪く常念小屋を通り過ぎただけでした。今回、晴天のリベンジが叶いました。来た道を振り返ると蝶ヶ岳ヒュッテが右奥の方に見えます。

左を向けば、北アルプスを一望することができます。前穂、奥穂、涸沢、北穂、大キレットと続きます。この日はあちらからの眺めも最高でしょうね。

奥には富士山も見えています。

さてここいらで、槍ヶ岳を正面に眺めながらお弁当をいただきます。人は多いですがスペースがあるので、落ち着いて休憩ができます。



最後に残るは、1,623mのダウンヒル

登り返しならぬ下り返し。最後の最後のコレが一番ツラい。パラグライダーでひとっ飛びできればどんなに良いか…と夢を見つつコツコツ下りていきます。

前常念岳側から見た常念も雄大です。しかし、樹林帯までは大きな岩、岩稜帯が続き下りるのが大変です。上りも大変そうです。常念岳に行くだけなら一ノ沢登山口から入るのが一番ラクでしょうね。

こちらは前常念からの下りの様子。なかなか骨が折れます。樹林帯にたどり着くまでは日陰もなしで、本当にこの日の登りは地獄だったでしょうね。

私はなんとか昼前に樹林帯に逃げ込み、なかなかここからの下りも急斜で疲れるのですが、日陰に助けられるのでした。常念岳を振り返りひたすら下りていくのでした。

P.S.
今回は映像撮影にも挑戦。